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唐笠
予定外の接触
かつかつ。

校舎に入ると自分の教室に向かう。

放課後なので人は少ないがそれでもちらほらと残っている生徒はいる。

「あ!薫様だ!」

「やっぱりかっこいいー!」

男子校らしい学校で、可愛らしい顔立ちをした男子生徒が俺というか薫を見て声を上げる。


はぁ‥、人気だなお前。


「おい。まて」


上げられる高い声に内心ため息をもらす。


「まてつってんだろうが。」


ガシ


「っえ?」

「なにが、え?だ。てめぇまたサボりやがったのか。」

「風紀、委員長。」

「あ?なんだ薫。変なもんでも食ったか?委員長だなんて今まで言ったことねぇだろ。」


俺のことを怪訝そうな顔で見ているのは薫の記憶によると薬師寺 八雲(やくしじ やくも)。
風紀委員長だ。こいつの派手な格好からよく注意されていた。


てかこいつ委員長ってよんでないのか?
じゃあなんて呼べばいいんだ‥。

俺は薫が持っている知識は分かるが相手をどう思っているのか、どのように接してきたかなどは分からない。

だが今後のことを考えると俺が朝倉薫ではないとばれるのは極力避けたい。

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あきゅろす。
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