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脱獄
カイ「ここは―・・・」


カイの目に映るのは、一面に広がった“白”


とりあえず歩いていると、向こうから1人の女性が歩いてくる。


カイ「・・・誰?」


??「私は貴方を待っていた・・」


女性が呟く。


カイ「待っていた・・?どーいうことだよっ・・!?」


カイは女性に近付こうとするが、その瞬間景色がねじれる。


カイ「なっ・・・!?おいっ・・待っ・・」


???「お……きろ」


カイ「なんだ・・この声・・・?」


クロゥ「起きろー!」


カイ「わっ!」

カイは飛び起きた。その瞬間・・


「ズキッ」頭が痛んだ。


カイ(夢・・・か・・・・・・そういえば後頭部殴られて気絶したんだっけ・・)


そして辺りを見回してから


カイ「?…そういえばここどこ?」


クロゥは少し黙ってから答えた。


クロゥ「首都ベルカトラズの牢獄だと思うよ?」


そういうと鉄格子を指差して


クロゥ「この鉄格子…武器さえあれば壊せるのにね?(まぁ壊すのも面倒だし)」


全く嫌になるよ。と鉄格子を叩いた。


カイ「出る方法とかないの?」


カイがそういうとクロゥはやれやれ、というように


クロゥ「あればもうとっくに出てるよ・・・(そうでもないけど)」


とあきれた声を出した。


カイ「何なんだろう?いきなり町の人に追われて隣り町でもまた追われて…


やっぱり結晶石ってのが原因かな…?」


クロゥ「なにそれ?」


カイ「さぁ?よくは知らないけど…」


と言ったその時。


??「よくは知らないだと?笑わせてくれるじゃないか!」


上から声がしたかと思えば、人が落ちて来た。


カイ「だ、誰だ!」


クロゥ(どっから出てきたんだよ・・)


ビト「僕の名はビトだ…貴様結晶石を知らないのか?」


カイ「し、知ってるさ!」


ビト「貴様の結晶石は普通ではない。


聖結晶石といって人間を媒介として進化していく結晶石だ…


だからここに連れて来られたんだろう…」


カイ「な、そうだったのか!」


(俺が追われていたのは、俺が特別な結晶石を持っていたから・・・?)


クロゥ「あのさ…あんた何?なんで国の事そんなに知ってるんだよ?」


ビトはすぐに返答した。


ビト「それを聞いて御前はどうするんだ?僕を倒すのか?」


クロゥ「いや…別にどうもしないけど…」


ビト「なら言わないでもいいだろ?それより御前等ここから出たいか?」


カイ「そりゃ出たいに決まってるだろ?」


クロゥ「出たくないわけがねぇ・・」


予想通りの返答に、ビトは微笑した。


ビト「なら出してやろう…下がっていろ」


そうしてビトは鉄格子の前に立ち剣を振った。


「パキン」・・音をたてて鉄格子の扉が開いた。というか壊れた。


カイ「す…すごい!」


ビト「無駄話はしていられない。行くなら早く行くぞ!」


カイ「は、はぃぃ…」


―――またもや知らない者の助け。やはりこれは運命なのか―――


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