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TRPG似非リプレイ
行方不明者発見!
探索を続ける一行の前に、今度は黒い木製の扉が現れました。
表面がテラテラと光っており、何か薬剤の様な物が塗られているようです。
そしてこの扉、ノブがありません。スイレンが調べてみると…。


GM:特殊な接着剤がみたいな物が塗ってあるみたいだね。触るとくっついて取れなくなる。

スイレン:押して開ける扉?

GM:そうみたい。

トゥーノ:じゃあ蹴飛ばして開ける!

GM:あ、そんな事したら靴が貼り付いて取れなくなるよ(笑)。扉は開いたけど。

トゥーノを除く一同:(爆笑)!

トゥーノ:えぇ〜!?引っ張ってみる!

GM:扉が閉まる。靴は取れない。

トゥーノを除く一同:(再爆笑)

トゥーノ:泣く泣く靴を脱ぎます。

アルスラン:ドアの真ん中にでっかい靴が貼り付いてるんだね。何かシュールな眺めだなぁ(笑)。

スイレン:…でもノブが出来た。

トゥーノを除く一同:(大爆笑)

エリウッド:そうか、これを狙っていたのか(笑)。

トゥーノ:違〜う!…裸足で歩く訳にもいかないわね。タオルか何か巻いて行こう。

エリウッド:そんなものあったっけ?

アルスラン:『冒険者セット(アイテムの一種。夜営道具など基本的なものが一式入っている)』の中には?

GM:うーん、『タオルが入っている』とは明記されてないからねぇ。まぁ、だれか2D6振って10以上出ればある事にしよう。

レセン:(ダイスを振って)あったようです。


こうしてトゥーノは片足にタオルを巻いて歩く事になりました。

トゥーノが体を張って開けられるようになった扉を開くと、そこは広い部屋になっていました。そしてその奥に金属製の檻が3つ。それぞれ中には老人と男の子、15・6才の少女が捕まっているのが見えました。男の子は気を失っているのか、ぐったりしています
すぐに助けに行こうとしましたが、部屋の床一面に扉と同じ接着剤が塗られているようです。
部屋の天井は極端に低く、例えギルドメンバーに翼を持つ種族がいたとしても飛んで渡ることは不可能に思えました。
捕まっている老人と男の子がおそらく村で聞いた侍祭とアーケン君でしょう。しかし、少女がさらわれたという話は全く聞いていません。
一行はまず入り口から声をかけて確かめてみる事にしました。


アルスラン:おーい、そこにいるのはカルナ村のアーケン君と侍祭さんですか〜?

老人(GM):…そうですが、あなた方は?

アルスラン:あなた方の捜索を頼まれた冒険者です!

トゥーノ:(ボソッと)…の卵です。

アルスラン:すぐ助けに行きますから、待っててくださいねー!


続いて少女の方にも声をかけましたが、少女は助けを乞うばかりで名前もどこの村の者かも言葉を濁して明かしません。怪しむ一行。
侍祭の方にも心当たりはないかと聞きましたが、これもなし。
しばらく話し合った結果、とりあえず先にこの接着剤地帯を抜ける方法と檻を開ける鍵を探そう、という事になりました。
部屋を出ていこうとする一行に侍祭が声をかけます。


侍祭:私をここに閉じ込めたのはアーケンでした…。いえ、『アーケンと同じ姿をした何か』です。あれはたびたびここに姿を現しました。そうしたらアーケンが少しずつ弱っていって…。あれが全ての元凶に違いありません。どうか気をつけてください!


一行はもう1度侍祭に『すぐに戻るから待っているように』と声をかけて部屋を後にしました。

侍祭と別れた一行は『まず鍵を探そう』と部屋を重点的に探す事にしました。
が、次に見つけた部屋の扉にもべったりと接着剤が。

アルスラン:殿、開けて(笑)。

トゥーノ:絶対イヤ!しかも名前違うし!

レセン:あ。

スイレン:…何?

レセン:さっきの扉もなんですが、タオルを貼り付けて開ければ良いのでは。

トゥーノ:早く気付いて、そういう事は〜(泣)。

一同:(爆笑)

エリウッド:まぁ、さっきはタオルの存在に気付いてなかったし。


タオルを貼り付けて扉を開けると、そこもまた奇妙な部屋でした。
部屋の一角を大きな六角形の箱のような物が埋め尽くしています。そして羽音のような物音が…。


GM:六角形の中から虫が這い出てきたよ。

エリウッド:予想はつくけど、一応『エネミー識別』。(ダイスを振る)

GM:うん。ご想像通りキラービーだ。遠慮なく毒攻撃をさせてもらおう(笑)。

エリウッド:やっぱり。…誰か毒消し買った?

一同:(首を横に振る)

アルスラン:殿、『キュア』覚えてる?

トゥーノ:覚えてないわよ。レセンは?

レセン:私もです…。

スイレン:…と、いう事は。

一同:刺されてたまるかぁ!


完全にビビった一同、持てるスキルをつぎ込んで総攻撃を開始します。特にレセンはゲーム中1回しか使えないスキルまで使って攻撃力を上げる始末。
その甲斐あって毒を受けた者はいなかったのですが…。


エリウッド:え、MPがない。


スキルは使用するごとにMPを消費するのですが、この新米ギルドは回復するMPポーションをあまり持っていないのです。
この先何があるか分からないし、とりあえず温存しておく事に。
部屋の中を調べても、ここには鍵らしい物はありませんでした。一応巣の中も調べようという事になり、スイレンが巣の中に入り込むと…。


GM:ハチミツが手に入るよ。1D6個分のHPポーションとして使える。

スイレン:(ダイスを振って)あ、2個だけ。

アルスラン:まぁ、『ヒール』が2回浮いたよ。

GM:HPを回復出来るほど純度の高いのがそれしかなかったって事だね。ハチミツ自体は大量にあったから、スイレンは全身ハチミツだらけになっている(笑)。

スイレン:…誰かタオル貸して。

エリウッド:タオル大活躍だね(笑)。


甘い匂いをさせつつ、一行は蜂の部屋を後にしました。


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あきゅろす。
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