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456Hit/ヒバ骸



愛してるから

我儘になってる




【愛してるわベイビー】






「何ムスくれてんの」

「別に」

プイッと顔を背けて目線を雲雀から逸らした。
その態度に益々不快感を示す雲雀。

愛しい恋人・六道骸はさっきからずっとこの調子だ。

綺麗なオッドアイの目を伏せて笑顔を絶やさなかった唇をツン、と尖らせている。

明らかに不機嫌。

心当たりのない雲雀はわけがわからない骸の態度に、ため息をつきながら目の前の紅茶を一口、口に含んだ


「……。」

―…じっ

「……。」

―…じっ


「……ねぇ、僕の顔に何かついてるの?」

読書を始めた雲雀を骸は頬杖をつきながらずっと凝視している。

最初はほっといたがあまりのしつこさに雲雀はとうとうキレた。


「……別に。」

しかし、それにも動じずまた不機嫌オーラを極め込む骸。

今度は雲雀も黙ってはいなかった。


「何?僕なんかしたっけ?」

「……別に」

「質問の答えになってないよ。」

「…別に何もしてませんよ?」


段々と二人の声色が低くなっていく。無意識に睨み合っている二人。

これじゃ、ラチがあかない

先に行動にでたのは雲雀だった。


「何怒ってるのかしんないけど…このままなんだったら僕達の関係も終わりだね」


衝撃の一言。

骸の身体がビクッと反応して揺れた。


「……っ!」

「僕が何か悪いことをしたんだったら謝るけど。僕には身に覚えがないし」

「そんなっ…!」

「何?」


骸の驚愕した表情に雲雀は気付いた。次の言葉を待つようにじっと骸の顔を見つめる。

言いづらそうに目線を外し、眉を寄せてその先の言葉を繋げた。


「今日…誰と話してたんですか?」

「は?」

「今日電話で楽しそうに話しているところを見たんです!受話器から…女の人のような声が漏れてましたよ!!」

いきなり核心に迫って、めずらしく強気に問いただす骸。その顔は真剣そのもので…

そんな必死な骸をみて雲雀は唖然とし、何か思いついたように悪笑を浮かべた。

「ああ…あれ。うん、女性だよ」

「…!!ひどいっ…よくそんな平気で…呆れました」

骸はかなりショックを受けた様子で今にも泣きそうに瞳を震わせる。


「嫉妬してんの?」

「馬鹿じゃないですか!!当たり前でしょ!?」


精神が興奮気味の為、ついつい声を張り上げて怒鳴ってしまった。
でも骸にとったら本当にそれほどのこと。

大好きな雲雀は自分だけのもの。


なのに誰かが雲雀を奪ってゆく


―ぽたっ、ぽたっ


「泣いてるの?」

「ふぇっ…ないて…なんかっ…くっ、いな…っ」


押さえきらない不安感が涙となって溢れた。

すると不意に頬に温かいぬくもりを感じる。

―ちゅっ


「…あれは母さんからの電話だよ」

「ふぇ?」

頬に触れたのは雲雀の優しい笑顔をつくる唇だった

そして予想打にしない展開に開いた口が塞がらない骸。

数分間を置き、やっと事を把握できた恋人は先程キスした頬を真っ赤に染めて一言。



我儘なのは貴方のせいよ?






END




▼後書き


456Hitを踏んでくださった雪琉からリクいただいた『ヒバ69甘』でした。
6918は理人の都合上かけなかった,,,ごめんね、雪琉(涙)

駄文やけど貰ってくださると幸いです(*´∀`人)(人´∀`*)456Hit有難うございました!!




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