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只ひたすらに君を…

「斎藤さん」



心配そうに奥から走って来たのは、平助だった。



「もう、大丈夫なんですか?」



俺のことを、ずっと気にかけていたようだ。



「ああ」



本心を言えばそうでもないのだが、いつまでも落胆してはいられない。



「お手合わせ願います」



俺の気持ちを汲んだのか、平助は“一緒に強くなりましょう”と笑顔を見せた。



「お願いします」



俺たちに言葉は要らない。
剣を交えばいい―――





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