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D.C.U〜ダ・カーポU〜オリジナルストーリー
みんなの笑顔
「さあさあ、板橋クンも座って座って。」

こんな時でも優しいのは音姫先輩だけ。
やっぱり音姫先輩は夢の中でも現実世界でも優しい。

「みんな、飲み物は行き渡った?乾杯するよ。」

場を仕切ってくれるのは現実世界でも気配り上手な高坂先輩。

「由夢ちゃん、お誕生日おめでとう〜。」

「ありがとうございます」

みんなからの祝福に笑顔を絶やさない由夢ちゃん。
本当にかわいい♪

「ほら、渉…」

杏に言われて思い出したのは、俺が代表して由夢ちゃんに誕生日プレゼントを渡すこと。

「由夢ちゃん。杏と茜と杉並と俺の4人からのプレゼント。
誕生日、おめでとう。」

「ありがとうございます」

俺たちのプレゼントを受け取ってくれる由夢ちゃんの笑顔はやっぱり夢の中でも現実世界でもかわいい♪

音姫先輩の笑顔も、由夢ちゃんの笑顔も本当にかわいい♪
ふと周りを見るとこの集まりを楽しんでいるみんなの笑顔もそれぞれかわいい。

もしこの中から誰か一人の女の子を選ぶとなったら、俺にそんなことができるのだろうか?

もちろん今までの俺なら月島が一番だった。
でもあんな幸せな初夢を見てしまうと誰が一番だとか決めれなくなってしまう。

義之だったら、どうするんだろう?
ラブルジョワ生活を送っている義之なら、どうやってこの難題を解決するんだろう?

ふと、そんな疑問が頭をよぎった。

「なあ、義之。お前はこの中で誰か一人を選ぶとしたら、誰を選ぶんだ?」

次の瞬間、俺は頭に浮かんだ疑問をそのまま言葉に換えていた。

そして一瞬にして緊張感が走る芳乃家の居間。

「何の相手としてだ?」

あぁ〜、こいつは何も分かっちゃいねぇ。
ラブルジョワ生活の素敵さも分かっちゃいねぇ。

「こっの〜ラブルジョワ野郎め!
ちょっとは周りの女の子のことも考えてやれ!」

もう、半ばヤケクソだ。
俺は桜内義之みたいにはなれない。
だから八つ当りだ。

「もしかして渉クンって、結構女の子の気持ちが分かる人なの?」

「意外な発見ね。」

「私、渉クンのこと見直しちゃったよ〜。」

雪月花の3人から何やら高い評価を受けている俺。

「もしかして、ついにこの俺にもハーレムのようなラブルジョワ生活が送れる時代が来たのか〜?」

「やっぱり渉クン、最低」

「私たちの見込み違いね」

茜や杏の反応はいつも通りの冷ややかなものに戻ってしまった。

「やっぱり渉クンは渉クンだね♪」

白河の言葉はいい意味で取ったらいいのか、悪い意味で取ったらいいのか。

何だか俺のラブルジョワ生活はまだまだ遠い気がしてきた…。

あぁ〜、神様。
初夢でではなく実体験で俺にもラブルジョワ生活を!
どうかよろしくお願いします!

〜おしまい〜

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あきゅろす。
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