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D.C.U〜ダ・カーポU〜オリジナルストーリー
デート
「じゃあ、ボクはお仕事があるから学園に行くね。
それから義之クン。音姫ちゃんと由夢ちゃんを守ってあげなきゃダメだぞ。」

「まっかせてください!」

芳乃学園長の言葉に自信満々で応える俺を見て、隣で嬉しそうな音姫先輩と、まだ訝しげな様子の由夢ちゃん。

この対照的なところがいいんだよなぁ〜。
特に由夢ちゃんなんて普段は俺の前ではお利口さんなのに、義之の前だけはいつもツンデレ。
それがどれだけ羨ましかったことか…。

「兄さん、いつまでニヤニヤしているんですか。
出掛けますよ。」

由夢ちゃんに急かされ、風見下商店街へと繰り出す俺たち。
俺の前にいるのは紛れもなく風見学園全男子憧れの朝倉姉妹…なんだよな〜。

「兄さん、歩くの遅い!」

「弟クン、離れちゃダメだよ。」

そう言って俺の右腕をつかんでくる音姫先輩、左腕をつかんでくる由夢ちゃん。これこそまさに両手に花状態。何という幸せなシチュエーション。

しかも周りの男共が俺を恨めしそうに見てやがる。
昨日まで俺もそっち側だったけど、今は違う!
世界中の男共よ、俺を羨望の眼差しで見よ!

「お姉ちゃん。ほら、あのお店…」

「まずはあのお店から行くの?由夢ちゃん。」

甘すぎる幸せに浸る俺を連れてある店の前で立ち止まる音姫先輩と由夢ちゃん。

ん、ここは何の店だ?
女の子が好きそうな服を置いている店か?

「兄さんはここで待っていてください。
ここからは男子禁制ですから。」

「弟クン、迷子になっちゃダメだよ。」

そう言って店に入っていく2人。
いったいここは何の店なんだ?

「あれ〜、義之クン。
こんなところで何しているの?」

「このお店の前に立っているなんて怪しさ全開ね。」

店の前で一人残された俺に声を掛けてきたのは茜と杏だった。

「おぉ、茜、杏。ここは何の店なんだ?」

そういえば茜と杏に関しては昔から下の名前で呼んでいる。
だから別に下の名前で呼んでも特に新鮮味も、これといったトキメキもない。

「あれ〜、義之クン知らないの?ここは女の子のかわいい下着を扱っているお店だよ。」

「もしかして義之もついにそっちの道に目覚めたのかしら?」

義之をからかうことが大好きな杏と茜が、今は桜内義之である俺を左右から挟むようにくっついてくる。

うぉ〜、何という幸せ♪
茜のダイナマイトバディが俺を押してくる。

杏も「ないチチ」とか言っている割りにはそこそこ柔らかみがあるじゃねぇか。

そんな俺の幸せを邪魔するかのように、ブ〜〜ン♪と不意に俺のケータイがバイブってくる。
どうせ杉並だろう。また訳のわからない誘いか何かだから、無視しておこう。

今は茜や杏と密着状態のこの状況を堪能しなければ!

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