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12:(いつかは別れるだなんて…)

その後、誰が誰の部屋で寝るかで大もめになった為、リビングに布団を敷き詰めて眠ることとなった。


ちなみに配置は、ジャンケンで勝ったもんがちにより下のように決まりました。


  ┌─┐┌─┐
  │骸││颯│
  └─┘└─┘
┌─┐┌─┐┌─┐
│ツ││私││美│
└─┘└─┘└─┘
  ┌─┐┌─┐
  │白││和│
  └─┘└─┘


そして、あたしは三人と同居することになった成り行きを簡潔に話した。


それを聞いた美和たち三人は、目を見開いて暫し沈黙している。そりゃ当然だよね。


「非現実的な話ね─」


最初に口火をきったのは美和だった。まだ信じられないのか瞳には戸惑いの色が見え隠れしてる。


「けど、ま、愛が言うんなら信じるしかねえな?颯斗」


「俺に振んなよ」


そんな美和に対し、和磨はあたしにニコリと微笑んでから、颯斗の肩に腕を回して同意をも止めた。流石、和磨。沈んでいた気持ちが晴れて、あたしも美和も笑顔になることが出来た。


よかった、一応皆、このこと受け止めようとしてくれてるみたい。あたしと何年も付き合っているだけはある。


あたしが三人の様子に安堵していると美和が身を乗り出してきた。


「ね、じゃあいつかは別れる日が来るってことよね?」


「「「「!」」」」


美和の唐突な問いかけにあたし達四人は、言葉を失う。一番触れられたくない箇所に踏み込まれたからかもしれないな…。


少なくともあたしは、今はまだ別れる日のことなんて、考えることも出来ない。違う、もう別れたくないって思っちゃってるんだと思う。


「あ、まずいこと聞いちゃった?」


気まずそうにあたし達を交互に見る美和にあたしは全然と取り繕った笑顔を向ける。ちゃんと笑えてるか分からないけど…。


それから、皆の掛け布団を取りに行くと言ってそこから逃げるように立ち去った。それ以上そこにいたら、感情的になっちゃいそうだったから。


パタンッ──


「あそこまで動揺されては、先が思いやられますね」


「うん…、愛すぐ強がるから…」


「かもねー、僕は愛チャンも一緒に連れ帰りたいくらいなんだけど」


愛が出てった方角を見つめながら溜息をついたり、苦笑する彼らに、愛にとっての彼らの存在と、彼らにとっての愛の存在を再確認させられたように感じた。


私たちが入る隙間もないくらいに、強い絆が出来ちゃったんだね、愛。


「お前らさ、愛と同居してて何もねえの?」


そんな重たい空気を取っ払うように口を開いた和磨に、三人は思案顔になってから直ぐに答えた。


「何もって、愛チャン鈍感だし」


「子供に手出したりなんてしませんよ」


「……(いや、出してるだろ!肇


ツナだけは客観的に見てそう心の中で突っ込んでいたとか──。




***

「あ、これ…九条君に返すの忘れてた…」

愛は一人、掛け布団を用意しながら、昨日借りていた九条の上着を目に止めて明日にでも返しに行こうと心の中で頷いていた。




....
(はい、掛け布団)
(ありがと、よっし、じゃあ定番のやつやっちゃいますか!)
(いいな、たまには)
(俺パス)
(強制参加、よ!)
(うげ)

(定番て枕投げですか?)
(うん、骸さんもやるんだよ!)
(何故僕が──!)
(油断してる骸君が悪いね)
(ほう、綱吉、枕貸しなさい)
(えー!やんの!?)


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あきゅろす。
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