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08.きっと君だから。

晴れてリョーマ君…蝿痰、違う!リョーマの彼女になったあたし。昨日、リョーマから来たメールが今でもはっきり頭に残ってて、凄くハッピーなんだ。


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受信メール
08/05/24 20:37
リョーマ
無題
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今日、応援サンキュ…
目、大したことなかったから

それと明日から一緒に行こう
先輩とかに絡まれたらやだし

じゃあ、また明日
おやすみ

-end-
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メールでは素直なのかなあ、なんて思いながら朝の待ち合わせ場所にきたんだけど…。


「言い出しっぺのリョーマがいないじゃん…」


大分遅くなったかなと思って走ってきたけど、そんな心配なかったみたいね…?


「へへっ」


でも何だかこういうのっていいなあ…。彼女になったみたい//←バカ


そんなバカな舞上がりをしていても一向に現れないリョーマにだんだん不安になってくる。携帯の時間を確認したら、もう8時20分を回っていた。


「何かあったのかな…」


もう遅刻が決まった様なモノだから、あたしはそのままリョーマを待つことにした。




***

「リョーマー?今日は早く出るんじゃなかったの?」


階段下から母さんが呼ぶ声が聞こえて目覚まし時計を手に取る。まだ覚醒してない頭で時間を確認する。


「んー…」


今日って朝練ないし、
何かあったっけ…


「美咲!」


「ほあらっ!?」


「ごめん、カルピン!」


慌てて飛び起きたせいで、上に乗っていたカルピンまで飛び起きた。カルピンには悪かったけどそれどころじゃない。


謝って直ぐに時間を確認すれば、もう8時過ぎで、待ち合わせの時間を大幅に過ぎていた。


慌てて支度してた俺は、携帯が鳴ってるのにも気づかずに、鞄だけ持って下に駆け下りた。


「母さん、弁当!」


「はいはい─朝ご飯は?」


「いらない。行ってきます!」


「あらあら─行ってらっしゃい」


朝ご飯も食べずに家を飛び出して、急いで待ち合わせ場所に向かう。流石にもう待っていないだろう、と思ったけど壁に寄りかかったまま空を見上げてる人が遠くから見えた。


「…!リョーマ」


それは紛れもなく美咲で、美咲は俺を見て嬉しそうに手を振った。…正直驚いた。まだ待っていてくれたなんて思いもしなかったから。


「待ってたの…?」


「うん!もう、携帯鳴らしたのに全然でな──」


「バカ…」


何でかなんて分かんないけど、勝手に体が動いて、無意識のうちに抱きしめていた。


「リョーマ…?」


「二人して遅刻しちゃまずいじゃん」


「へへっ//それもたまにはいーよ!」


「脳天気…」


「リョーマに言われたくないもん」


ついこの間、初めて喋ったばかりなのに今じゃ恋人同士なんて何だか笑える。けど、俺は美咲だから、きっと、好きになったんだ…。


「じゃ、のんびり行こ…」


「一限始まるまでには、ね」


「一限英語だけど?」


「う煤c何で苦手なの知ってるの…」


そりゃあ当たる度に分かりませんとか間違えてちゃ…、誰だって分かると思うけど。それに俺はいつも、───。


「いつも見てたから」


鞄を担ぎ直して、少し赤くなった美咲の先を歩く。


「え//」


「だから知ってるだけ」


暫くしても追いついてこないから振り返り、舌を出してアッカンベー。何か美咲の反応って一々面白いんだよね。


「なっ、からかわないでよ!リョーマの意地悪//!」


そう言って真っ赤になった美咲に追いつかれない様に走って、二人で学校まで走って向かった。




....
(あら二人して遅刻なの(ニコッ)
(何か悪いッスか)
(リョ、リョーマっ)


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あきゅろす。
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