腹黒カレシのお気に入り
残念なイケメン
「あ〜、柏木先輩だぁ〜」
「やっぱり、”見た目は” 超イケメン〜」
ある日の朝。
白衣を着こなし、爽やかな風と女の子達の黄色い歓声を浴びながら、颯爽と廊下を歩く1人のイケメンがいた。
けれど、口々に皆んなは言う。
「本当に”見た目は”イケメン〜!」
「”見た目は”ね〜!」
何故、そう言われるのか…。
それは……
「ねぇ、君」
何かに気付き、そのイケメンは、ある一人の女の子に話し掛ける。
「…え、」
声を掛けるだけで、顔を赤らめる女の子。
しかし、そのイケメンから無表情のまま発せられた言葉は、
「…鼻から毛、出てるよ」
だった。
すると、その女の子は、別の意味で、顔を赤らめ、何処かに走り去って行ってしまった。
……そう。原因は、これ。
デリカシーの無さと、無愛想な性格だった。
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