教室NOW
教室は先程までの盛り上がりはなく、静かになり、期待を高めてしまっていた張本人達はその高ぶった気持ちを何処に発散するか戸惑っているようだった
それもそう…
お金持ちは特に容姿には気を使ったりするのは当たり前だから当たり前に美形が来ると思っていた矢先、全く真逆の奴が入ってきたんだから…
「え、ありえないんだけど…」
「かなり地味じゃん。あれが今日から?」
「僕達のクラスの品が落ちちゃうよ」
「なんだよ、超期待はーずれ」
「ははっ、なにあれ、焦った自分がバカみたいじゃん」
などとポロポロ本音をこぼし、ざわざわし始めた
だ、大丈夫?と黒崎先生が優しく声をかけてくれたので、頷いた
自分の容姿は自分が1番理解しているつもりだったけど、
分かっていることを改めて言われたら、流石に…傷付く…な
しかし、口を開かなければ、ずっとこのままだと思い口を開く
「皆さん、初めまして
真田朱里といいます
よろしくお願いします」
と少し焦っている心を抑えながらなるべく落ち着いて見えるように心掛けた
無心無心…と唱えながら
綾人視点ーーーー
あーあ、これは暗そうな奴が入って来たなー
容姿がそれなりに良ければ、
持て囃されるのにww残念w
俺は中間くらいだから良くもなく悪くもなく普通に暮らせてこれたからなーw
自分で言ってて悲しーwww
けど、あれは、なんかやらかしたら、すぐに標的になりそうだw隣空席だし、絶対隣じゃんwあんまり関わらない方が身の為だなw
なんて
奴が口を開くまではそう思っていた
「皆さん、初めまして
真田朱里といいます
よろしくお願いします」
見た目と反して心地よい声に胸が震えた
なんだあれw
…声はいーなw
どんな顔してるかなんて、さっきまで興味なかったくせにw
不覚にもあの仮面を剥ぎたいと思ってしまったw
自信がないから、あんな暗い奴なのか?
愛想くらい振り撒けばいいもののww
全く無表情じゃねーかw
委員長とはるんじゃねー?w
けど、委員長のイケメン無表情とはジャンルが違うかw
とにかく、真田朱里ねw
楽しくなりそうだなwww
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