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騎士と姫
第三者目線

うちの学校には、騎士(ナイト)と姫と言われる兄弟がいた

騎士は我が校の生徒会長
《真田 湘里》会長

顔良し、頭良し、運動神経良しで誰にも屈しないその凛とした姿や、ミステリアスな雰囲気がかなり人気があった

だが、しかし、一つ残念なことに…
お気づきの通り…かなりのブラコンだった

登下校は必ず一緒
お昼を食べるのも出来るだけ一緒
必ず一回は、触りに教室に来ていた

体育の授業の時姫が怪我してしまって、まだ授業中のはずの会長が教室の窓から飛び出して、助けに来た時はかなりびびった
確かあれ、3階だったよな…たぶんあの人は人間じゃないんじゃないかな…?

ターミ●ーター的な
いつも無表情だし

けど、そんな人も顔を崩す時があった

それが姫の
《真田 朱里》の前でだった

性別は男だけど、何かもう!
オーラというかなんというか!

姫はいつも制服を完璧に着こなし、その容姿は見る者全てが男女関係なく見惚れて魅せられていた

俺も初めて見たとき、男とか女とか関係なく綺麗だと思った
触れたいが触れてはいけない
そんな暗黙のルールがあった
皆で守るべき者、それが姫だった

『今日の真田兄弟!会長が笑ってたよ!美しかったー!」

『私も見た!なんだろうねぇ〜あの色気は!」

『私今日、姫と目があったんだけど!吸い込まれそうだった!まじであかん!萌える!あかんやろあれは!くそー!私が男だったらー!』

『いや!あっちも男だけど!でも、朱里君が女の子だったら…』


『『『『やばぁぁあぁあー』』』』

『手出したらそいつボコっちゃうね』

うんうんと頷く周り

『朱里君には女として襲われてみたいっていうのもあるよね!』

『ある!あるー!!』
拳を突き上げ全員が賛同していた

いや、それはそれで問題ありそうだけど
俺も…だなんて!

その後も

『朱里君と付き合うとか想像できなーい!』
『絶対大事にしてくれるよぉー!』

とか、妄想を女子が繰り広げていた

毎朝こういった話題で持ちきりだった

姫は全くそういうのに興味がないようだった
いや、気付いていないと言った方が正しいと思うww

この学校は意外と偏差値も高く、可愛い子も多いという事で、有名だった
しかし、真田兄弟がいることによって、蓋を開けてみれば、こんな感じだった

姫は頭も良かったが、運動はあまり得意ではないとか、よく転ぶとか完全完璧じゃない所がまた可愛らしかった

無表情なのに、顔が赤くなったり、少し涙目になったり、意外と表情もコロコロ変わった

そんな表情魅せると、会長がぎゅっと抱きしめるため、一瞬しか見たことは無いけど、会長が抱きしめてしまうのも分かる!
守ってあげたくなるというか…俺も男なのに…
きっとあれで、他の奴に見せないっていう効果も発揮してると思われる会長!

その関係性がいつの間にか騎士に守られる姫という異名が付いていた







しかし、そんな我が校の姫が夏休みが終わると同時に転校していることを知った

皆も口々に言う…





姫…何処に行ってしまったんだよーー!




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あきゅろす。
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