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IN 教室


「ありがとうございます?」

「い、いや、ご、ごめん!
なんか、急にそう思っちゃって
あ、ここがうちのクラス!ちょ、ちょっとこっちで待ってて、呼んだら入ってきてほしい」

すごいとか言われたの初めてで
なんか、嬉しいですね
素直に喜んでしまって恥ずかしくなった

「はい」

前髪や眼鏡で顔見えなくて良かった



お、怒らせちゃったかな…
あ、後でもう一度謝った方がいいかな…

まだ普段の無表情の朱里に慣れていなく、何故か朱里に嫌われないようにする黒崎だった










ざわざわしている教室内が、先生が入って行って暫くすると、おおーと言う盛り上がる声やきゃっきゃ言う声などに変わった

ここって男子校だったはずなんですけど…
それにたぶん、転校生っていうので、盛り上がってますよね…

けど、皆そういったことで盛り上がれると知って少し安心しましたね

もっとこうお堅い感じかと思っていた

ほっと一息おろすと次にハードルが上がっていることに気づいてしまった

こんな地味な奴きたら、きっと皆さんがっかりでしょうね…

今思い返せば前の学校でも、友達という友達はいなかったですし…

友達以前に避けられてたっけ…

目も合わせてくれなかったし、目が合っても目を逸らされ、いやー!と走って逃げられましたね…話しかけても黒崎先生のように皆、挙動不審でしたし…

そんな俺がこんな高貴な所でやっていけるか…

「……くん」

寸前になって不安が襲ってきた

「さ、真田くん?ど、どうぞ入って?」

不安になって、周りの音が聞こえていなかったらしく、先生の声に気付いてなかった

「すみません」

そう謝罪すると、あまり心の準備の出来ないまま新しい環境に足を踏み入れた




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