ドキドキ いよいよですか・・・ 緊張はしない方なのですが、さすがに少しドキドキしますね… 寮生活も初めてですし… 家から通えなくもないが、やはり少し遠いと言うことで、寮生活をすることにした。全力で反対されたけど、皆俺の負担を考えてくれて、泣く泣く了承してくれた。 ありがたいですね。ほんと。 暖かい家族に感謝し、 左胸に手を添えると自分の心臓の音を感じる 少し、その音が心地よい 今日から、条桜学園ですか あの熱く語ってしまった家族会議からだいぶたちますが、さすがに食事がただという条件に釣られたとは口が裂けても言えませんね…ふふ 朝食に向かって歩いて行く朱里は不適な笑みを浮かべた 新しい制服はお坊ちゃん学校だが、下は黒のズボンに、上は白シャツで左ポケットには学園のロゴが入ったかなりシンプルなものだった。ブレザーの色は灰色、ネクタイは1年が赤、2年が青、3年が緑なので、朱里は赤のネクタイをしている そんな制服に身を包んだその姿は相も変わらず、完璧に制服を着こなし、ゆかりがない しかし、これ、大丈夫でしょうか… 返って浮きそうですけど…と自分の容姿を思い浮かべる 少し、大きめの黒縁メガネをかけ・・・前髪も少し伸ばし、あまり顔全体が見えない状態 まぁ、条件の一つではあるのですが、かなり邪魔ですね。前みえにくいし、切ってしまおうか。 早速条件を破ろうとする朱里 リビングに着くと、全員が揃っていた 久しぶりの光景に思わず顔が綻んでしまう すると、家族全員が 「「「か、可愛い!!!」」」 と言って抱きついてくる この容姿でも言うんですね 俺の周りの可愛いの基準が分からない…そして、可愛くないですし、男なのに可愛いとか、少し泣けます。他の末っ子にも同情しますよ。 世の中は末っ子は皆、自分みたいに扱われていると思っている朱里だった ・ ・ ・ ・ ・ つ、疲れました…… あの後、写真撮影会が行われ、家を出るときには、やっぱり行かせないと引き止められ、強制的に待ち受けを淋しかったら見るんだぞと家族写真に変えられた なぜ、朝からこんなに疲れないといけないんですか… しかし、しばらく会えないと思うと…少し淋しいですね… サッと携帯を取り出し画面をパッとつけると、そこには朱里を取り囲み幸せそうに笑う家族の姿があった(兄は後ろから首に巻きついて離れなかったけど…) 思わずふっと笑ってしまうと、決断し、顔を元の無表情に戻すと新たな学園に足を踏み入れるのだった [次へ#] [戻る] |