[携帯モード] [URL送信]

BASARA

こんな時にふと思う。
どうして、そなたは某を選んだのだろうかと…

逢瀬の最中に、そう考えては失礼という事は存じ上げている。
だが、不安になるのだ。
あまりにも人懐こい笑顔のそなたの元に沢山の人が集まるから…

この中に、そなたを好いている者もいるかもしれない。
そなたの気に入るお人がいるかもしれない。

そう考えると、何故某を選んだのか、某はここにいていいのかと不安になるのだ。

「何考えてんだ?俺といてつまらないのかい?」

「そっ…そんな事ないでござるっ!!そんな…ことは…」

「そんな事なさそうだぞ?」

某は嘘は下手だ。
でも…、答えを聞いて否定されるのは嫌でござる。

抱かれれば不安はなくなるのか?
ならば…

「…抱いて欲しいでござる」

「えっ!?今?」

「そう……今がいい。今すぐにでもっ!!」

「どうしたんだいっ!!それこそ変だ。幸村、今日は……」

わかってる。
いつもは慶次殿から誘ってくる。それが今は某が…、無理を言ってるのだろうか…
目頭が熱くなる。

すると突然、頭をぽんぽんと叩き「何があったかわからないけど、幸村からそう言ってもらえるなんて嬉しいよ」

「慶次殿…」

優しく抱きしめてくれた

[*前へ][次へ#]
[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!