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予想外の放課後*04

F l a v o r e d T e a
 キミオモウ、


 初めて俺たちのプレーを見たならともかく、部長は中学時代の俺たちを知っている。
 だから現役のような連携プレーに見えたのは晴渡の頑張りがあったからだと、わかっているはずだ。

 俺のことまで褒めるような台詞をさらっと口にしないでほしい。

 その大きな身体で俺や晴渡には到底出来ないプレーをする部長に言われたら、余計に恥ずかしいじゃないか。


 俺はこそばい気持ちを誤魔化すようにコートへ視線を向ける。
 丁度、晴渡がパスをキャッチするところだった。入れば三点の、スリーポイントエリア。


「晴渡、打て!!」

「はいっ!」

「入れッ」


 心地良い音をたててボールがネットを潜り抜ける。


「っしゃ! ナイッシュー!!」

「晴渡、ナイッシューッ!!」

「先輩っ、ナイスパスです!!」


 見事にスリーポイントを決めた晴渡はパスを出した先輩と笑顔でハイタッチ。
 それから同じチームの先輩たちに綿菓子のような髪を一度ずつ撫でられている。

 その、光景が、中学時代の練習風景と、重なって。

 ――――ああ、そうか。


「瀬戸、疲れたんなら先に帰ってもいいんだぞ? 川上には俺から言っておくし」


 タイミングよく投げ掛けられた言葉に、微笑が浮かんだ。

「いえ、最後までいます」
「‥強引に連れて来られたんだろ? ワンゲームやったんだし、別に最後まで無理して付き合わなくても…」
「いいんです。無理なんてしてませんから」
「……………」

 右頬に何か言いたげな部長の視線を感じる。
 それでも俺は晴渡から目を離さなかった。

「今、見てて気付いたんです。俺を強引に引き摺ってくるほどストレス溜めてたんだ、って」

「え…」





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あきゅろす。
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