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短編小説(オリジナル)
1 拘束/無理やり/絶頂/続編









初めて同性に恐怖を覚えたのは小学3年生だった。
近所のおじさんの家に遊びに行き、膝を舐められた。

次は小学校高学年だったか、見知らぬ男に後ろから抱き着かれ身体を弄られた。

中学生にあがったときは、優しかった先輩に押し倒された。
そして、親友になれると思った気の合う友人は、裏で僕をネタにしてオナニーをしていた。

他にもある。
思い出したくない過去だ。


気づけば自分に向かってくる視線に対し敏感になり、周りとの距離も開いた。
こんなにも不運が続くと、何も信じられなくなった。
近寄ってくる人間が、どうしても信用できなかった。
もともと女の子が好きなのに、免疫もなく、視線に敏感になりすぎたあまり壁が分厚すぎて結局距離が出来てしまった。
むしろ感じ悪いと影で言われたことによりショックが大きく、フラフラと男子校へ入学してしまった。


もちろんそれは人生の選択肢の間違いだったということに気づき、大いに後悔した。









「雛太、おい、起きた?聞こえてる?」

「ん……、聞こえない……」

「聞こえてんじゃん」

チュンチュン、と小鳥のさえずりとクラスメイト篠原の声。
この組み合わせはおかしい。

「死んだように眠ってたけど、起きれる?」

「ん、大丈夫」

心配しているようだが、死んだように眠らせたのは目の前の本人である。
もぞもぞ、とゆっくり身体を起こし日差しに目を細める。
もう慣れたが、当然のように服を着ていない為、近くにあった自分のものであろう下着に手を伸ばし、布団の中で足を通す。

「はい、これ」

ミルクが多めのコーヒーを差し出され、こくこくと静かに飲み込む。
平日の朝は毎日が憂鬱でしかない。
完璧に目覚めていない頭で、ぼーっとお昼ご飯なんかを考えて、さっさと制服に着替える篠原を横目で眺めた。








『おいおい、篠原と百合川の噂はあれまじでガチなの』
『いや、まじ、オレ信じてなかったけど……』
『オレだって信じたくねえよ……、でもあれ、ガチだろ』
『くそ〜〜篠原のやつ、女に恵まれてんだからオレらの希望にまで手出すなっての〜〜〜』

篠原との関係がバレ始めて、3週間は経つ。
教室につくと早速、突き刺さる視線と丸聞こえの噂話で持ち切りだ。
慣れていたはずなのに、やはり居心地は最悪だ。

『くっそ〜〜〜ヤりまくってんかよ〜〜〜ずり〜〜〜』
『ちょ、おいっ!声でけぇよ!』

突き刺さる好奇の視線に、思わず袖口で口元を隠す。
しかし、結局目立つのなら、以前の方がまだマシだった。
ギュッと唇を噛みしめると、大きな声で噂話をするグループがハッと喋るのをやめた。

「あれ?童貞会議?おつかれ〜」

ザワザワとしていた教室が一気にそのグループ中心に持っていかれる。

「篠原、まじ嫌味くせえんだよ、お前」

篠原は止めに入る友人を払い、コソコソと話していた集団に近づいた。

「雛太とヤりたいのはわかるけど、お前達じゃムリだって……、諦めろ?」

「なんだと、……クッソ」
「調子乗りやがって……」

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あきゅろす。
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