短編小説(オリジナル)
2
「なんで?遅くなるから送ってもらうって言えばいいだけじゃない?」
「だめ、なんです、…お願いします、帰らせて」
「そんなに帰りたい?」
「……はい」
吉枝くんは混乱しているのだろう。
ただ涙を流しながら帰りたい、と震えて言う彼を見て、何か違う感情が湧いてきた。
ほとんどが好奇心だった。
「吉枝くん」
そっと包み込むように抱きしめてみた。
怖がるようにビクッと震えて、強張った力がだんだん抜けていく。
「吉枝くんのこと、傷つける人がいるんでしょ」
「…え?」
「無理やり吉枝くんのことをものにしようとする人がいる、そうでしょ?」
吉枝くんは何も言わない。
イチかバチかの質問で的を得たようだ。
「先生に教えてよ」
グッと上着を掴んで、それを脱がす。
驚いて目を丸くする吉枝くんが、後ずさりをするが、俺は軽い身体をそのまま机に押し倒した。
「や…、先生?教えるって…なに…」
「言葉の通りだよ」
吉枝くんの顔が絶望で蒼白になった。
―――…
「あっ、あっ、…や、やぁ」
「可愛い顔してるとは思ってたけど、こんなにエロいなんてなっ」
「アッアアアッ」
ほぼ裸に剥かれた身体に講師は覆いかぶさって腰を打ち付ける。
手首についた痕の上には、重なるように講師のネクタイが巻かれた。
涙でぐちゃぐちゃになった少年の顔を講師は舌で舐め上げると、更に奥へ奥へと突き上げた。
「ひっ、アッ、あっアア」
静かな教室で少年の高い声が響く。
誰も来ない、助けはない。
こういう感覚を何度も味わっているからこそ、少年は涙が止まらなかった。
「大体、ローター入れて塾来るとか、AVだろ」
机の上に置かれたローターを見て、講師は呆れたようにそう言った。
講師は少年にも携帯の着信相手にメールさせ、電源を切らせたので、邪魔するものはなかった。
快感に慣れた少年の身体は喜ぶようにビクビクと跳ねる。
突くたびに、少年の幼い自身がハッキリと反応を見せるのが何よりの証拠だった。
「アッ、あっ、あっイッちゃ」
「後ろだけでイッちゃうの?吉枝くん」
「アッ、やっ、とめて、とめっアッああ」
ビュクビュクと少年のお腹に蜜が吐き出される。
あえて、講師は突く速度を上げて前立腺を擦りあげた。
「ふ、っ、うッ、ッ…」
辛そうに身体を捩りながら、顔を歪め声にならない嬌声をあげる。
講師は容赦なく、キュウキュウと締め付ける後孔の中を掻き乱す。
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