短編小説(オリジナル) 3 「なんも知らないのは、松野だろうが」 胸ぐらを掴み返し、立場を逆転させる。 松野を組み敷いてしまえば、俺は妄想していたこの状況にチャンスだと思ってしまった。 「やっ、離せ!帰る!」 「くそがき」 強引に唇を塞ぐと、松野は吃驚して身体を固まらせる。 舌を絡めてしまえばビクビクと身体を震わせていた。 「せん、せ…っ…?」 俺を見つめる瞳が揺れている。 「もしかして俺のことも落とせるか試してた?」 思ってもいないことが口から出ていく。 松野が俺の言葉ひとつひとつに傷つく。 「あほか…、最悪、最低…」 松野の涙が更に大粒になって溢れ出した。 俺は松野のネクタイを抜き、それで彼の両手を拘束した。 苛立って仕方なかった。 もう嫌われたっていいとさえ思った。 「大人をからかうなよ」 生憎、俺は松野が大好きになってしまったというのに。 「んっ、んんんっ」 束ねた両手を押さえて強引に唇を重ねた。 顔の角度を変えて何度も何度もしつこく舌を絡めてやった。 段々と力が弱まることをいいことに、俺は松野のシャツを開いてベルトも外した。 「ん、あっ、や、やめっ…」 たった今嫌われたとしても、俺は松野がずっと好きだった訳で、鼓動がどんどんと速くなる。 白い肌に舌を這わせると、松野の身体が小さく震える。 「オレのこと、…襲う気?」 「…もう襲ってるけど」 そう言って胸の突起を舌で転がす。 松野がむず痒そうに身体をひねるのが凄くエロイ。 「嫌や、こんなん…」 消えそうな声で松野が呟く。 聞こえないふりをして、ズボンを下ろすと可愛らしいものが下着越しに主張をしていた。 「ふーん、嫌でも勃っちゃう身体なんだ?」 真っ赤な顔した松野が俺を睨みつけてくる。 俺は知らん顔して下着ごと揉みながら、胸の飾りをしつこく舌で転がした。 「ちが、やっ、やっ、あっ」 顔を真っ赤にしながら喘ぐ松野は想像以上に可愛かった。 止まらないことはもう確信していた。 粘着質な音が聞こえてきて、下着とズボンを一緒に足から抜き取って床に落とした。 「へんた…、アッ、触るなァ」 松野の自身を上下に扱いて、先端を指で擦った。 ビクビクと身体が震えていて、松野の身体は敏感だった。 「す、ず…やせんせッ」 松野の濃いピンクになった乳首を強く吸い上げて、手の動きも速めた。 「や、でるっ、やっ、イくッ」 身体を縮こまらせてビクビクと震えた後、松野の顎が天井に向き、彼は果てた。 荒い呼吸を整えようとする松野の後孔に彼の精液を撫で付ける。 松野は一瞬ビクンッと身体を震わせて、信じられないような目でこっちを見つめる。 「な、なにして…ひゃっ」 ぬるっと入り込んだ指に驚いて、松野はきゅうきゅうと締め付けた。 本当なら優しく前戯なんてしてやりたくもなかったが、俺は松野がやっぱり好きらしい。 やや強引に2本の指を挿しいれてグリグリと中を抉ってやった。 [*前へ][次へ#] |