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CHANGE




(どうしたらいいんだ?)

泣きながら抱き着いてくる谷山。

まさかここまで取り乱されるとは思わなかった。

(あの2人もだが、俺なんかの何がいいんだ?)

あいつらだったら寄ってくる奴なんて沢山いるだろうに。

こいつも例外じゃないが…


「はぁ…」

俺の溜息にビクッと震えたのが伝わってくる。

「谷山離れろ」

「…グズ…嫌だ」


「わかったよ。一緒にいてもいいから、今は離れろ」

「ふぇ?…ホント?」

関わるなと言っておいて随分甘いと思う。

(大丈夫だ)

こいつに踏み込まれないよう俺が一定の距離を保てばいい。

ホントに危険分子だとわかったら、その時は切り捨てればいい。



(俺も大概最低な奴だな)



嬉しそうな笑顔に罪悪感を感じたのはきっと気のせいだ。



「あぁ、だから一旦離れ…」

「ありがとう!!」

「うッ…」

(く、苦しい)


可愛い顔しててもやはり男。そんなに力いっぱい締められたら辛い。


しかし、そう思いながらも引き離すことはしなかった。







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