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ミ○ドのドーナツ(姉弟/政宗)
私には、2つ下の弟…名を政宗という奴がいる。色々事情あって血は繋がってない弟なんだけど、姉の私から見ても本当にカッコよく育ったものだと思う。

でも、そんなイケメンに育った弟にも欠点があるわけで…

「いやあああああああっ!はっなっしってぇっ!政宗えええっ!」
「No!離したら姉貴はどこか行っちまうだんろ!」
「今日は友達とお買い物なんだってばー!ああー遅れちゃうじゃないっ!行けなくなるじゃないっ!」
「Ya!行かなきゃいーじゃねーか!」
「何言ってるの!?私から誘ったのよ!だから放してよーっ!」
「そんなこと言って、また帰ってこねぇつもりなんだろ!」
「帰ってくるわよ!?ここが私の家よ!?てか、"また"って何よ"また"って!」

こんな感じに、私の腰に捕まって外出を許してくれないほど…極度のシスコンなわけです。いや、正直シスコンの域を越えてると思う。

そんな弟からの脱出方法…今回は、

「あーほら、帰りにミ○ドのドーナツ買ってきてあげるから放して?」
「……………OK…」

これで放すんだからまだ可愛い方だと思う。
そして少し悩んで、ミ○ドのドーナツの誘惑に勝てなかった政宗はしぶしぶ私の腰から手を離した。次の瞬間、私は玄関まで全力でダッシュ。また捕まったら…確実に家を出れない。

「行ってきまーす!」
「ミ○ドのドーナツ絶対ぇ買ってこいよ!あと、他の男のトコには絶対ぇ行くなよ!!」

何か叫んでる弟の声が聞こえたけど、後半はうまく聞き取れなかった事にしよう。てか、どんだけミ○ド好きなんだよ、と軽く心の中でツッコミながら友達との待ち合わせ場所へ向う。

友達に少し遅れると連絡し、先を急いだ。

タッタッタッ…
タッタッタッ…

あれ?なんか足音多くない?もしかして…

私は溜め息をつきながら後ろを振り向いた。電柱の影に隠れててたつもりか、何か全く分からないけど目が合ったからか、こっちに手を振ってきたアホな弟がいた。

「政宗、帰んなさい。ドーナツ買ってこないわよ?」
「No,俺は姉貴を待ち合わせ場所まで送るって決めたんだ」
「………ハァ…分かったわよ。じゃあ駅までね…。」
「Yes!」

真剣な顔で言う政宗は全然言うことを聞きそうになかった。だから、仕方なく待ち合わせ場所まで連れていくことになった…。けど…

「ちょっ…名前!誰そのイケメン…!」

待ち合わせ場所にいた友達が政宗に聞こえないように小声で聞いてきた。…イケメンは認める。だって私だってそう思うくらいだから。だがしかし、友達よ…そいつは凄くイタいくらいシスコンなんだ…。

「あ〜…おっおと「彼氏だ」…は?」

近くに立っていた私の弟が私の発言を邪魔した。何言ってるんですかコイツは。って、ちょっと!友達の口があんぐり開いて閉じないじゃないの!私の大事な友達が政宗の嘘っぱちな一言で凄い顔になっちゃったじゃない!

「ちっ違うよ!!おおおおお弟だから!ねっ!?」
「Hey,名前…今更隠す必よぐはっ」
「お と う と、です」

その日久し振りに私の鉄拳が炸裂しました。ちょっと威力が弱まってるな…鍛えなおさなきゃね。

その後、何とか政宗を置いて、友達の誤解を解いて、買い物まで来れたけれど…。私の友達は、私に弟の政宗がいることは知っていたけれど対面するのは初めてであって…。あの対面からずっと政宗の事ばかり聞いてきます…。

「ねぇ名前!今度名前ん家に遊びに行ってもいい!?」

もう好きにしてください。来たいなら来ればいいじゃない。私どうなっても知らないから。

そして家路に着く私。玄関のドアの前まで来て、大切な事を思い出してしまった。
大切な、約束を…

「ミ○ドのドーナツ…買うの忘れちゃった…」

なかなかドアを開けれずにどうしようかと悩んでいたら、急にガチャっとドアが開いて…出てくるのはやっぱり政宗。どうして私がドアの前にいるのが分かるんだ。

「Welcome home 姉貴」
「あ…た、ただいま」

あ、やっぱりカッコいいな…普通にしてたら本当にモデルとか超えちゃいそう…って違う違う。ドーナツの事、どうしよう。正直に言った方がいいよ、ね?

「あ、あのね政宗…大事な事、言わなきゃいけないんだ…」
「ついに俺の子を孕んだのか!?」
「違ぇよ」

今日一番の冷たさを持った言葉をポーカーフェイスで発し、もうコイツ終わった、ミ○ドのドーナツのこと絶対忘れてる、と静かに悟った私だった…。



(でも出迎えてくれたのは嬉しかったよ、ありがとう)


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…初めて書いたからいいんです。どんなに乱れた文だって、初めてだから許さry。物凄く文才が欲しいと思った瞬間だったりします。

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あきゅろす。
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