僕にはあの鳥のように空へ羽ばたく翼はない<花鳥風月-2>(For:Booh)(参謀)
ドチャ
「あーアヤナミ、ありがと」
「……いくら雑魚相手でも戦場でよそ見をするとは良い度胸だな」
背後からひそかに近づいてきていた敵兵が、土と血の混合物へ崩れた音。
振り返るとそこには、予想通りの姿があった。
「……ゴメン」
視線を上へ戻す
「言ってるそばから…」
「大丈夫だよ、もう終ったから」
「いつも見てるな」
「空は汚れないから。」
どんなに地上が血に濡れ汚れようとも、空だけは血に染まることは無い。
「ねぇ、アヤナミ」
「なんだ?」
「戦争ってなんだろう」
「無かったら無かったで存在価値が無くなるから困るんだけどさ」
問い掛けたにも関わらず一方的に続ける。
「鳥って良いよね。鉄臭くなることは無いんだよ」
「お前だって羽を持ってないこともないだろう」
「飛べないよ、こんなんじゃ。飛ぶには重過ぎるから」
隙間無く緋色を吸い込んだ羽なんかでは。
「それに、これはニケのだし」
私のじゃ無い。
所詮借り物、私のモノになどなりはしない。
「……やっぱり、地べたをはいずり回って見上げるしか出来ないのかな」
これ以上どうやって汚れろというのだ。
僕にはあの鳥のように空へ羽ばたく翼はない
花鳥風月:2
堕ちたが最後。
―戦場―ここに出口は無い。
≪curtainfall...≫
ヒュウガのに同じく07連載をもとに発生。
すっ…すいませんッ
今、私の脳内は07(むしろアヤたん)に占領されててッ
一部(というより私とBOOHちゃん)にしかウケないような…
ゴメン、BOOHちゃん。
それでも07を書いたことに後悔は、して、ない
ちょこっとネタバレ↓
ニケ=主人公に取りついてる(正しくは違いますが深いネタバレになるので)。武器にもなる。女神故にミカエルよりも上位。
(BOOHちゃんへの贈り物その2<全4>)
2008/01/18
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