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空にうつるもの











『俺はケンカをする気はない。嫌いだからな………。だから【銀の雫】に入る気もない。』







キッパリ言う蓮李に、すかさず赤髪が突っかかった。











「ケンカが嫌いと言いながら、翔の敵を倒したから、お前はここに居るんだろうが。」






ハッと馬鹿にした笑いを浮かべた。











『………それは翔がいたから。



……大事なダチが傷つけられて、冷静でいられるほど、………俺は大人じゃないんだよ。』








真っ直ぐな視線の蓮李に、圧倒される赤髪の男。









『俺は、自分が大切だと思うものを傷つけた奴らは、許さない………。




たとえケンカが嫌いでも、…………同じような事があれば、俺は躊躇わないだろう。………それだけだ。』







「…………チッ。」






反論出来なかった赤髪の男が、そっぽを向いた。










それを見ながら、なおも続ける。











『まあ、お前が怒るのも無理ないよな。いくら翔のダチでも、こんな得体の知れない奴を信じる方が難しい。




………信用出来ないならそれでいい。それはお前の判断で、感情だから。




それに何かを言うつもりも無いし、信用しろとも言わない……。








………第一、俺もお前らを信用してはいない。』









最後の発言に、驚いた顔を向けてくるメンバー達。












[*欠月][満月#]

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