空にうつるもの
2
蓮李は、鮭おにぎりの袋を破きながらチラリと翔を見た。
眉間にシワがより、何か考え込んでいるようだ………。
いつもは軽口をたたきながら食事をたのしむが、……………今この場に会話は存在しない。
蓮李もわざわざ会話をふることも無く静かに食事をとっていく………。
翔が何かを伝えようとしている。
………ならば、自分は待っていようと思ったのだ…………。
ーーー…ーー‥-
全て食べ終わっても、翔はなかなか話そうとしない……。
………どうしたのかな。
そう思いながら、空をぼーっと眺めていた。
「…………街で…………。」
しばらくそうしていると、翔の声がした。
顔を翔の方へ戻すと、まっすぐ……そして辛そうに顔をしかめた翔が見ていた。
視線で続きを促すと、翔は話し始めてくれた………。
[*欠月][満月#]
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