空にうつるもの
2
「……ふぁ〜ぁ。」
見ると、欠伸で目に涙を浮かべている工藤がいた。
『……眠そうだなぁ。』
「昨日懐かしいゲーム掘り出しちゃってさ。
懐かしさからやり出したら、いつの間にか夜中までやっちゃってさぁ〜〜。
びっくりしたね。」
うんうんと頷いている工藤。
やたら真剣そうな顔が笑える。
『時々あるよなー。……あと、昔読んでた本とか。いつの間にか読み返ししてたり!』
「それ俺もよくあるわー。………ってか、今日の授業マジ寝そう。」
『名指しされないように気を付けろよー。』
「お〜〜う。」
あまり自信が無いのだろう。
なんとも気のない返事だ。
ーガラ
『お〜。翔おはよ。』
「はよ〜。」
「ああ。2人とも、おはよ。」
……挨拶はあるが、いつもより翔の表情が硬い………。
何かあったのかと心配になる。
『……どうかしたのか?翔。』
「!?……ああ。蓮李………、後で話がある。」
『??……分かった。』
翔の真剣な表情に、蓮李と工藤は2人、首を傾げた……。
工藤との穏やかな会話。
それは嵐の前の静けさ?
[*欠月][満月#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!