空にうつるもの 衝突 ー シュン 繰り広げられる乱闘。 ………薄暗い路地裏でのその姿はまるで………………、舞うようで。 全てを魅力する。 ーーー・・・ーー・- ー翔side 痛む頭をおさえつつ…、目の前の出来事を呆然と見る………。 あれは本当に俺の知っている蓮李か? ……いや。 真っ直ぐな瞳とその姿勢は蓮李そのものだ。 俺が、守らないといけないと思っていた。 俺が巻き込んでしまったから。 一番巻き込まなくてすむ方法は……蓮李と離れることだろう………。 ………でも、俺は…今更蓮李と離れることなんて出来なかった。 初めての“友達”と呼べる存在。 恐れもせず、ただ純粋に見つめてくる瞳を…………俺は知らなかった。 時間が過ぎても変わらずある存在に安堵したし、変わらない笑顔が純粋に嬉しかった。 離れたくないのは、俺のエゴだ……。 だから守ろうと決めた。 それなのに……、今守られているのは俺自身だ。 「……ほんと。かなわないな………。」 その広い心にも、真っ直ぐな強さにも。 何か習っているのかもしれない。 無駄な動きがない。 技の一つ一つが綺麗で、その連続が流れるように相手を倒していく。 ………まるで、舞うようだった。 [*欠月][満月#] [戻る] |