空にうつるもの 捜索 ー翔side 「……蓮李ー!!」 ………どこだ。 ……………どこにいる。 「……っクソ。」 一度、来た道と行くはずだった道を辿ってみたが………見つからない。 「ハァっ……ハァっ…。」 そうこうしている内に、蓮李と別れた所にたどり着いていた。 忘れ物をした自分を殴りたい。 朔にも気をつけるように言われていたのに…。 ………浮かれていたのかもしれない。 友達と遊ぶことなんて………、なかったから。 けど…、守ると決めた!! そう思い直し、今度は路地裏を見てみようと、走り出した……。 ーーー・・・ーー・ー ー蓮李side 「おい。無視するな。」 「さすが、あいつの友達だけあって、なまいきだぜ〜〜。」 「一度痛い目みせてやらいとな。」 「恨むなら、あいつを恨むんだな。」 ーガハハハハ 男たちの笑い声が響く。 誰が、翔を恨むかよ。 第一これは、ただの逆恨みだろ。 真っ正面から何も出来ない奴なんかに……、翔を悪く言われたくない。 そう思ったら………、今まで閉ざしていた口を開いていた。 『誰がお前らみたいな卑怯者の奴の、言うことなんか聞くかよ。』 思いっきり睨みつけた。 [*欠月][満月#] [戻る] |