空にうつるもの
3
「………学校でさ……、ダチができた。」
ボソッと呟く。
「えっ!?マジで?それは族とか関係ない奴で?
媚び売られて……とかもないよな。翔がそんな奴相手する訳ないし。」
「あぁ。一般人。それにあいつはそんな奴じゃない。」
何をそんなに、と思うかもしれないが…、朔は俺が周りから、どんな態度を向けられてきたのか、知っている。
「そっか……。良かったな翔。……だから最近、学校サボって店に来ることがなかったんだな。」
そういえば…そうかもしれない。
「あぁ。そいつのおかげで最近は……学校も悪くないと、思ってな。」
「そっか。いつか仲間に紹介しろよ。俺だけじゃなく、翔を心配している奴はここには沢山いるからな。」
ウィンク一つよこす朔。
このチームは、仲間思いの奴が多い。
「あぁ。」
だからこそ、このチームが好きだ。
「……だが、気をつけろよ。最近他のチームの奴に不穏な動きがある。被害がそのダチに及ばないように……、守れ。」
「分かった……。」
大切なダチを……蓮李を守りたいと思った。
「……にしても〜〜翔にダチかぁ〜〜。どんな奴〜〜?」
さっきまで真剣な顔してたのに今はもう、この変わりようだ。
呆れると同時に感心してしまう。
「……あいつは、…………………。」
……………。
その後は、蓮李のことや最近の出来事など、たわいもない話が、他のメンバーがくるまで続いていた………。
[*欠月][満月#]
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