空にうつるもの
2
確かにパッとみ睨まれているようだ。
でも………
『怖い……怖いねぇ〜。……………なんで?』
「はっ?」
ビックリとした顔だ。
そんな顔でも美形は美形だ。得だな、おい。笑
そんなことを思いつつ、考えをまとめる。
「………噂とか、聞こえただろ…。」
噂か……。
『………だって俺はお前のことを何も知らない。
噂がほんとなんて保証はどこにもないし。
怖いと思うほど、知らないのに、俺はお前のことを、悪く思うつもりもないよ。
それになんとなく、お前イイ奴な気がした。笑』
「………何故。」
『ん?ただの俺の勘!!』
ちょっと自身満々に言ってみる。
ジッと見てくる瞳に目をそらさないでいると…。
「…プッ……クックックッ。」
突然笑い出した。
少し唖然としてしまう。
思ったより笑い上戸なのか?
「…クッ。なんでそんなに自身満々なんだよ。」
余りに笑ってくるので、そんな変なこと言ったか…とジトッとした目を向けてみる。
「……クックッ……、俺そんなこと言われたの初めてだ。笑」
そんな、翔の笑顔を見ていると、俺もつられて笑顔になってきた。
…うん。美形の笑顔は流石といいかカッコイい。笑
周りがキャーキャー言っちゃってるよ。
『お前、笑顔の方がいいな。イイ顔してる。』
ニッと笑って言うと、翔は少し目を見開いて……、それから笑い返してくれた。
「…翔でいい。蓮李。」
少しビックリした。
『……ああ。これからよろしくな……、翔。』
「ああ。」
ほら、俺の勘は当たる。
[*欠月][満月#]
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