空にうつるもの
3
《僕に………、できるかなぁ………?》
《ふふ。あなたは私の自慢の息子よ。きっとできるわ。
あなたの人生はこれからよ。最初は間違えたり、後悔したりすることがあると思うわ。
少しずつでいいの。蓮李自身の目を、確かなものにしていきなさい。》
《うん!!でも………分からなくなったらどうしたら良いの?》
《そうねぇ……、まず自分の勘を信じなさい。
きっと何かのキッカケを与えてくれるわ。
完ぺきを求めてはいないのだから、まずは行動しないとね。
何もしないよりは、キッカケが必要でしょ?》
《僕の……勘、かぁ。》
《ねぇ蓮李、これから先何があっても…、人と関わることを恐れていてはもったいないわ。
だって得るものが多いんだもの。
たくさんの人との出会いを、その中で育っていく蓮李の心を大切にね。
周りの優しさには、その分あなたの優しさで返しなさい。
そうして人の和を広げていくのよ。》
《人の和かぁ…………。僕いろんな人と遊ぶの好きだよ。
だから………、みんなと仲良く出来るように僕、頑張る!!》
《ふふ。お母さん蓮李の将来が楽しみだわ。
蓮李が幸せなら、お母さんも幸せよ。
それを忘れないでね。》
ーーーーーー
………母さんの笑顔に包まれていた………。
そんな日々はもう返ってこないけど……、大切な時間だった。
忘れたりはしない。
決して。
[*欠月][満月#]
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