にげみち(パニパレ 真朱&亜貴)
*パニパレ 真朱×亜貴
*真朱BADエンドネタバレ
*若干、本編とのズレあり
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「全て、忘れてしまいたいですか?」
凛とした声色が、私に問いかける。涙に濡れて重くなった瞼をこじ開けば、そこにあるのはよく見知った蒼の従者の姿。
倦怠感で全身が重い。
そう、私は疲れてしまったのだ。気丈でいることも、ひたすらに悩むことも。
そして、あの人を想うことすらも。
「ノル、わたし…」
すがるような視線で、澄んだ蒼をじっと見つめる。途切れた言葉の先が紡がれることはないけれど。決意の全てを悟ったかのように、ノルが深いため息をついた。
きっと、これで良かったのだ。
遥か遠くへと逃げてしまえば、もう傷付くこともない。
誰かの悲しみの上でしか成り立たない想いなど、最初から全てがなかったことにすればいい。
好きだけど。
好きだから。
私に残された選択肢は、ただ一つだけ。
にげみち
(さようなら、恋心)
END
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