[※台詞のみ] 「ねえ、死んでしまうとしたら…」 「ダメだ」 「たとえ、よ」 「それでも、ダメ」 「……やっぱり、こんな場所がいいな」 「何、勝手に言い出す。そんなこと」 「気紛れよ、ほんのちょっと、した」 「そういうこと冗談でも言うな」 「なんで?」 「何でも、だ!」 「怒らないで……でも、本当にそう思ったの」 「お前、いくらこんな時代でも」 「ううん、いつだろうとそう思う」 「ココ、何もないじゃないか」 「そ、でも私にはある」 「荒野にか、草木も生えない見捨てられた土地だ」 「でも、いいの」 「おかしな奴」 「笑えばいいさ、貴様の敵を」 「こんな辺鄙なところじゃ、関係ない」 「そうね、別れたら、殺し合いだもんね」 「そんなこと今、言うな」 「貴方、そういうことばっかり言ってる」 「お前が言わせてる」 「そんなこと……暫く、逢えないかもしれない」 「…?…いつぐらいまで?」 「一週間かな」 「十分、我慢できる」 「じゃ、首を長くしないで待っててね」 「なんだ、それは……」 「早く、いい子でも見つけたら」 「お前がそれを言うか……」 「ふふ、じゃあね」 「ああ、一週間後に同じ時間来るからな、覚悟しろ」 「アリガトさん」 (お前は来たさ。 約束通りにちゃんといたよ。 後悔した。 なんで、本気だったのに。 力づくでも、どんな手をつかっても ―なんてもう遅い。 だってキミは―もう、いない。 ―そこにいるのは、微笑みの人形。 素直な気持ちも伝えられない、 アリガトのさよならさえも。) [BACK] |