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闇に染まる、黄昏の雲



キミに伝いたいことはいつだって、胸の中で。
どうやればうまくいくか、考えている。
時間、場所、雰囲気、状況…考えれば考える程。
苦しくなる、呼吸出来ないみたいに。
錯覚だろうと頭では、切り離して見ているのに、感情は、溢れかえってばかりで知らない痛みがはしる。
笑えてしまうだろう。隣にいるのに、キミは。
目を覚めました時に、同じように寝そべっていた。
嵐のように破天荒なキミ。
初めて出会った時と大違いに、静かで心地いい。
台風の目だろうか。
差し詰め、今のボクの定位置は。
そう、こんなに近くにいるのボクに被害はない。
いやこうして何日目だろう。
あのとき以来、何の目的なく旅すること憧れて、ついてきてはみたけれども、気まぐれに歩いては止まり、転寝して、動きだしては、休息で。
自由奔放、そのもの。
気持ちよさそうな寝顔、無防備そのもの。
見つめていて、癒されている自分に渇をいれるために自分の両頬を引っ叩いてやった、下の方からクスクスとキミが笑う。
不思議そうに、興味深々に煌めく丸い瞳。
何の曇りもない、無垢そのまま。
ふいに沸いたこの感情に嫌気が差す。
なんて僕は汚れた人間なんだろう。嘲おう心の中で。
もう一度、自分を殴った。
今度はキミに見えないように。




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あきゅろす。
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