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好きなものは小さくて可愛くてふわふわと守ってあげたくなる癒し系など子である。
もちろん年下!嫌いなものは大きくてゴツくて自分勝手で守りたくなくなる奴。

つまり年上!


*****


「はぁ…」


隣で足首をさすりながら溜め息を隠しもせず吐き出す綾時先輩の視線には食満先輩と一年三人が楽しそうに笑っていた。


「あんな可愛い子達を独り占めなんて先輩は酷すぎる」

「…じゃあ一年と交代してきましょうか?」

俺がそう言えば綾時先輩は疑問の目を向けた。
…何なんだこの人は。


「一体なにを言ってるんだ、作兵衛!勿論お前も入ってるから!」

「…綾時先輩は食満先輩の事が嫌いなんですか?」


前々から思ってはいたのだ、キツい態度とか容赦の一切ない言葉とか睨みつける瞳とか。
食満先輩は苦笑いをしているだけだが結構キツいはずだ。そんなに嫌いなのか?
綾時先輩に視線を向ければバツの悪そうな顔をしていた。


「別に…嫌いじゃあないけど」

「じゃあ、なんであんなに容赦がないんですか?」

「…作兵衛お前も案外容赦がないから…」

「そうですか?」

「…あの人は年下が好きだろう?」

「…はい?」


食満先輩は確かに年下が好きだ。
死ぬほど甘やかしているけれど…。

「オレはさ、一応上級生だからしっかりしないといけないし…」

「…先輩」


寂しそうに笑う先輩に悔しくなり、未だじゃれている食満先輩達に声をかけた。


「食満先輩!!綾時先輩が怪我しました!」

「なっ!?さっ作兵衛おまっ…!?」


そう言えば食満先輩は一直線にこちらに近寄った。


「綾時本当か!?」


遠慮がちに綾時先輩は頷いて見せた。
その仕草を見るなり食満先輩は躊躇なく綾時先輩を横抱きにした。


「作兵衛!後は頼めるか…?」

「はい、任せて下さい」

「ちょっ…!?はっ離して下さいよ!」

「綾時大人しくしてろ」

「うっ…」


その言葉にすっかり抵抗をなくし恥ずかしそうにしている綾時先輩と眼があった。


「大人しく可愛がられて下さいね、綾時先輩!」

「…はっ!?」

「任せとけ!」

「なっ!?なんで食満先輩が返事をするんですか!?」


たまには、可愛がられればいいじゃないか。




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あきゅろす。
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