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くのたまとは女忍者又くの一とも言われている。
敵の懐へ入り込みある時は容赦なく殺してしまうということもあるらしい又、自分自身の身体を武器に情報を手に入れるということも在ると言う。
くの一教室所属椚屋奏那は変装術がとても得意で鉢屋三郎とも競っていると言われるほどである。委員会は作法委員会にはいっていて、尊敬する人物は立花仙蔵であると奏那は言う。
彼女曰く



「あの容赦なく痛めつけるところがたまらなく尊敬するのよ!!!」



らしい。

*****



「ふぁあ……退屈だわ」


奏那は自分の赤茶色の長い髪を玩びながら欠伸を我慢せずに言う。
隣で半目で睨んでいる鉢屋など気にも留めずに奏那は竹谷にべっとりとくっ付いた。


「おーい、奏那?」

「なぁに?ハチ」

「三郎が睨んでんぞ」

「不思議ね?何でかしら」


奏那は竹谷の手入れの行き届いてないボサボサの髪に指を滑らせた。
竹谷はくすぐったそうに身を捩るがするがにっこりと嬉しそうに微笑むものだから嫌といえなくなってしまう。
そんな竹谷に不破は苦笑いを漏らし久々知は大きな瞳をぱちりと一回瞬かせた。


「退屈、退屈だわ。……ね、三郎」

「あ?…何」

「今から潮江先輩の頭に装着してるあの苦無隠してきて」

「お前はアレか。私に喧嘩売って来いっていってんのか」

「じゃあ、委員会中のしんべヱ君と喜三太君を誘拐!勿論顔は潮江先輩!」

「容赦がない上に罪を被せる気か!!」

「止めなよ?」

「無謀すぎだろ…」

「ありえねぇ…!」


四人組がストップをかけ奏那はつまらなそうに
頬を膨らませた。
それに又和みそうになるが発言した影響力は絶大だ。

奏那は竹谷の髪を遊ぶのを止めて一回大きく伸びをするとすた、と立ち上がった。
四人は何事かと上目に見上げると美しい笑顔と目が合った。その赤く色づいた唇から言葉を放つ。


「…そういえば、善法寺先輩と会う約束をしていたのすっかり忘れてた」

「はぁ!?」

「い、急がなきゃ!」

「何故雷蔵が慌てるんだ…?」

「おい、奏那急げって!!」

「そうねぇ。そろそろ善法寺先輩が心配でそわそわし始めた頃だと思うから行くわね、じゃまた後で!」


そう言うや否や桃色の制服をくるりと翻し駆け出していく。
奏那は善法寺の困ったような顔や泣きそうな顔が見たくて堪らなかった。
それを思い浮かべるとその顔は頬は赤く色づき唇は嬉
しそうに形を歪めた。
四人は奏那がいなくなると視線を合わせ困ったように笑った。


「顔はいいんだよなぁ…」

「白いしな」

「変装術もとびきりだしな」

「はきはきしてるしね」


「「「「だけどなぁ…」」」」


貴方が困っているならば私が引っ掻き回してあげましょう!
(善法寺先輩、遅れましてすいません!)
(奏那ちゃん遅かったね…どこか怪我したのかと思ったよ)
(先輩のためなら結核患ってでも会いに行きますよ!)
(それは、ちょっと…)

椚屋 奏那 長女

貴方のその顔貸して下さる?




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あきゅろす。
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