腐花人
髪の毛ざわざわ
頭がやたらうるさく
鉛のように重たい躰を
起き上がらせてはまた伏せる
夜特有のカーニヴァルで騒ぎだす
踊りだす それは本当に出鱈目単純なもので
内緒だよ、と呟いたのは誰?
新たな兆しがもう
ほらすぐそこ。
変わらないものは
脇にぶらたれる鞄にそうっと秘めておいて。
さあ、
また夜が明ける。
鳥も花も木々もみな
おはようを告げて
私はその中のたった一輪の山百合になれたらいい
容易く折れない山百合の花に私はなりたい
誰かが飾ってくれるかしら、どんな人に摘んでもらえるのかしらと
嵐のあとで想いを馳せるのでしょう
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