☆Sub☆
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塔矢瑛利。12歳。
自分でもそこそこ悪くない容姿をしていると思う。
そんな俺が今日から通うことになったのは、バリバリの坊っちゃん校。
まあ、自分家の事情を考えれば妥当だと思う。
俺の家は代々医者をしている。自分家のでっかい病院で。
でっかいと言っても、全国で2、3番目くらいだ。
1番であれば自慢することも可能だが、こうも微妙だと自慢する気も起きない。
それはさておき、いまは入学式の途中だった。
ここ、『聖華学園』の...
「続いては、新入生代表・藤原勇(フジワラ イサミ)君より挨拶があります。」
周囲が騒つく。
当然だろう。
世界にも通用する全国1の大企業であり、この学園を経営しているのが藤原家なのだ。
興味を持たないやつなんているはずがない。
舞台に上がって来たのは、いかにも元気そうな普通の少年だった。
とてもカワイイ顔をしている以外は...
そう、普通の少年だったのだ。お金とは無縁そうな...
時々笑顔を交えながら、この学園に入学できた喜びを語っている。
「新入生代表・藤原勇。」と括り、少年が舞台を下り終わるまで、俺は挨拶が終わったことに気が付かなかった。
その少年はあまりに普通すぎて、この学園には不似合いな気がしたのだ。
ここは坊っちゃん校なのだ。
金持ち(悪魔)の巣窟。
その言葉がピッタリな...
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