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広い世界の夢物語


不思議がる麦わらの一味に、笑いながらフォクシーがその理由を説明する。
その原因は"ノロマ光子"だ、と言う。

「"ノロマ光子"だと……?」

「この世に存在するまだまだ未知の粒子だ!!この光を受けたものは、生物でも液体でも気体でも……!!他の全てのエネルギーを残したまま、物理的に一定の"速度"を失う!!」

フォクシーの説明に、ルフィだけは理解が追い付かずに意味が判らんと逆ギレしたが、他のクルーはナミ達が突然動きが遅くなった理由を理解した。
ビームの効果は約30秒、それを過ぎると"速度"を取り戻せるらしい。
信じ難くふざけた能力だが、この力がフォクシー達のゲームに対する自信だと判る。
そして、結果として第一回戦のゲームに負けた麦わらの一味から、フォクシー海賊団はクルーを一人貰うことが出来る。
ドラムの音に合わせて、フォクシーが貰い受けると指名したのは、チョッパーだった。
すぐさまチョッパーは敵側に連れ去られ、申し訳なさと悲壮感が一味に漂う中、チョッパーが泣き出してしまった。
ルフィに誘われたから海へ出たんだ、と泣きながら訴えるチョッパーに、黙っていたゾロが地面に酒瓶を叩きつけるように置いて怒鳴る。

「ガタガタぬかすなチョッパー!!見苦しいぞ!!」

「ゾロ!!」

「お前が海に出たのはお前の責任!!どこでどうくたばろうとお前の責任!!誰にも非はねェ。ゲームは受けちまってるんだ!!ウソップ達は全力でやっただろ。海賊の世界でそんな涙に誰が同情するんだ!?男なら……!!フンドシ締めて勝負を黙って見届けろ!!」

突き放すような言葉に、ナミが思わずチョッパーの気持ちを考えて、と言いそうになった時、ステージに連れていかれたチョッパーは鼻水をすすり上げて椅子に座り直す。
それを見て、ゾロは満足げにひとつ頷く。
大歓声が沸き上がった。
ゾロの男気に、フォクシー海賊団も心動かされたのだ。


 

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あきゅろす。
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