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広い世界の夢物語


そうこうしているうちに、敵船の船長フォクシーの妨害を潜り抜けたナミ達が、ゴールを目前にした。
歓声を上げ出迎えるサンジを尻目に、ジョッキを持ったままマルロスも立ち上がり、ゴール付近に近付く。
タルタイガー号の横を、フォクシーが並走している。

「おしかったなお前達」

「何で!?勝ってるだろ!!」

「ギャハハハ、今はな……見ろ!オヤビンが来た!!オヤビンもお前と同じく……"悪魔の実"の能力者なんだ」

フォクシー海賊団の一人の言葉に、マルロスがボートと並走するフォクシーを見た時、フォクシーの手から謎の光が発せられる。

「"ノロノロビ――――ム"!!」

ナミ達のボートがその光を浴びた時、目を疑うような光景が飛び込んできた。
意味が判らず、唖然とする麦わらの一味の前をポルチェ達の乗ったボートが通り過ぎ、ゴールを潜る。

『勝者!!キューティワゴン号!!デービーバックファイト一回戦、「ドーナツレース」を制したのは!!我らがアイドル、ポルチェちゃ〜〜〜ん!!』

そんな実況とギャラリーの歓声をよそに、ルフィ達はボートの上で息を切らせるナミ達に声を掛ける。
何がどうなったのか、と首を傾げているのはナミ達も同じだった。

「あの男の手から光を浴びて…体の自由を奪われた……―――というより、私達とその周りの全ての動きが……遅くなった。船も、波も………全て元通りになった時にはもう……敵はゴールに……」

ナミの言葉の通りだった。
見守っていたマルロス達の前でナミ達の乗ったボートは、光を浴びた途端に波と共に動きが遅くなり、ポルチェ達のボートに追い抜かれた。


 

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