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麗諒戦闇
その頃…
―華月Side―

さっき僕は金髪の先輩に拉致られた。

「ちょっと!!!
離してください先輩!!!」

そう。
先ほどから目の前にいる先輩に腕を掴まれて走ってる。
はっきり言って疲れた。
でも後ろから来ている大群に追い付かれるわけにもいかない。
いつもなら華夜が一緒だから仕事と同じようにできるんだけど…今日はいない。
というかはぐれた。
なので今はとにかく先輩について走っている状態だ。

「先輩!!!
離してくださいって!!!」

「ちょっとこっち来てくれる?」

にっこりとしてそう言うと僕の腕を引っ張った。

「うわっ!?」

もちろんそのまま体勢を維持する事が出来るわけがなく倒れ込んだ。
しかも先輩の胸にというオプション付きで。

「えっ…あの、ちょっと…先輩…?(汗)」

「何?(黒笑)」

先輩は倒れ込んだ僕をいつの間にか抱えていた。
というか簡単に言えば僕はいつの間にか先輩に姫抱きされていた。
しかも何故か黒い笑顔を向けてくる先輩。

一体僕が何をしたって言うんだ。
悪い事なんか…先輩には何もしてないじゃないか。(←華夜には色々した)
とにかく今は身の危険を感じるから逃げ出すのが優先だろう。

とてつもなくイヤな予感がする。



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