麗諒戦闇
嫌な夢
―…さん!母さん!なんで…!?
なんでだよッ!?
嫌な夢を見た。
昔…と言っても7年前の事だけど…
その数日前俺はデカイ任務を終えた所だった。
そこで知り合った友達…ソイツは暗殺組織の手先だった。
それに気付けなかった俺。
偶然に偶然が重なって生まれた悲劇…
血を流して倒れている俺の母親…
姉は母さんを殺そうとしていたソイツに立ち向かっていた…しかしそれは俺等にとって不利な状況でしかなかったんだ。
ソイツは暗殺組織の一員…俺達だって裏組織の一員だ。だけど暗殺や人殺しなんてした事はない…
ましてやついさっき母さんを独特の戦術で気絶させ殺そうとしていたソイツ…
姉も俺も護身術等は任務で使う為必要になる。
しかもそれはあくまで護身術。
相手は殺傷能力の高い武器をたくさん持っているだろう…
それに対して俺達は素手…
不利としか言えない状況…
そこで突然扉が開かれた。
入ってきたのは俺達より少し年上のような子供で、髪が赤く銀眼だったのを覚えている。
だが俺達の母親を傷付けたヤツはその少年を見るなり舌打ちし、何か言って逃走した。
そして緊張が解けた俺と姉はそのまま意識を失った―
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