麗諒戦闇
ちゃっかりね。
その時、二人がテーブルの下で足を踏みあっていた事を、俺は知らなかったのです。
…ちゃんちゃん。
というか、大樹が帰ったあとに華月が「アイツ軽く本気で踏んでたし!」とか言ってたから、知ったんだけどね。
…ちょっと冷たい目で華月を見ちゃったのは、ご愛嬌って事で。
×××××
四時間目の終了のチャイムが鳴る。
これで、午前の授業は終了。
待ちに待ったお昼。
号令を掛けて、先生が出ていくと俺の席に飛び付いてきた華蓮と真琴。
元気だなぁ…
「華夜!お弁当!」
「早く食べようよ!」
「…そんなに急がなくてもいいんじゃないかな…?」
というか、普通にお弁当だよ?
そんなにはしゃぐ事もないような…(汗)
「あ、ちょっと先行ってて。
すぐ行くから。」
「?
わかった。」
「うん。」
真琴と華蓮は蘭と華月を呼ぶと、先に屋上へ向かった。
俺は、教室を出て行こうとしていた槙原に近付くと、声を掛ける。
「槙原、お昼一緒に食べない?」
大樹に気を付けろとは言われたけど、関わるなとは言われてないからね。
それに昨日から誘うつもりだったし。
「ありがとう。
でも、今日は友達と約束してるから遠慮しておくよ。」
「そっか…」
槙原はごめんね、と言うとどこかに行ってしまった。
多分…約束した友達のところかな?
さて、俺も行きますか。
×××××
屋上とうちゃーく。
「一応、多めに作ったから好きなだけ食べて。」
俺はそう言うとお弁当を並べる。
「はい、取り皿回してー」
華月は、使い捨ての取り皿を回しているみたい。
…作る気はなかったみたいだけど、ちゃっかり準備は手伝ってくれるんだよね。
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