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翼をください。
ハジマリとオワリ


それは彼女の大好きな曲。



そう、『翼をください』だった。













なのに、



何故か彼女は固まっている。



「…優希?」


「あ…ごめん。嬉しくて…びっくりして…本当にありがとね!」


そう言って彼女は無理矢理笑った。




「もしかして気に入らなかった…かな?」
「そうじゃない!」


僕の言葉にすかさず反論する。


でも、やっぱり何かおかしい。



「そうじゃないの…ごめん、ごめんね?本当に嬉しいんだよ?」


「…優希、どうしたの?」

「え?」


「…何かあったなら言って。僕は…優希の彼氏なんだから。頼りないけど…頼ってほしい。」




しばらくの沈黙の後、優希の目から涙がこぼれた。





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