翼をください。
ハジマリとオワリ
―――…僕が優希に告白して1年。
僕はまさか優希とこんな関係になれるとは思ってもいなかった。
着てきたパーカーのポケットの中に手をいれると、小さい箱が手にぶつかる。
彼女の為に買ったプレゼント…喜んでくれるかな…。
待ち合わせ場所につくと、彼女はまだ来ていないようだった。
「珍しいな…遅刻かな。」
でも、10分待っても20分待っても彼女は来なかった。
そして一時間が経った頃…
〜♪〜♪
携帯がなったので見てみると、優希からの電話だった。
「…もしもし」
『…もしもし、マーくん?…あの、ごめんね…。』
優希が約束をすっぽかすなんて初めての事だった。
「何か、あったの?」
『ううん!何でも…。でも、今日行けそうにないんだ。ごめんね…。』
彼女の声はどことなく枯れていた。
そんな彼女に僕は「分かった。」としか言えなかった。
彼女はたくさん謝って そして僕らは電話を切った。
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