小説
神の憂鬱! 8
『姫さんって天然っつーかなんつーか…』
「あはは!でも本人に悪気はないんだろうねぇ」
『だろうな。』
自分に都合のいいように解釈し、そんでもって相手を行動に移させてしまう姫さんは…まさしく悪魔だ。
無自覚なのがさらに恐ろしい…!
そして大魔王を語る俺としては手強い相手だぜ…!!
『…神どこにいんだよー…』
「神ちゃんの行きそうなとことか分からないぃ?」
『んー、俺にはさっぱりだ!』
しばらく近くを探すも、なかなか神は見当たらない
『あ、電話すっか』
「あ、その手があったねぇ!」
俺は携帯を出すと、神へ電話をかけた
…トゥルルルルル トゥルルルルル
『…出ねぇなー…。』
「しょうがない、探そうよ!」
『だな!』
そうは言ったものの、何の手がかりもなく1時間が過ぎた
『なんか本来の目的を忘れそうだ。』
「…一回神ちゃんの家に戻って何か心当たりないか姫さんに聞いてみようかぁ」
―――…神の家へ戻ると、姫さんが驚いたように俺らを見ていた
…何か嫌な予感…。
「まぁ!どこ行ってたの?さぁ上がって」
『どこって…神を探しに…』
「む。私がどした?」
ふと姫さんの後ろを見ると、神が立っていた
『ちょw外に飛び出したのでは?;』
「…?」
神は何の事か分からないような顔をしている
俺らは姫さんを見るが、彼女もまた分からないような顔をしていた
ま、これで一安心だな…。
………
『って、こるぁあああああああ!!!!』
「落ち着けよぉ磯野ー!;」
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