小説
マドンナの狂怖! 10
そしてあっという間に昼休み…―――
「ある日私が夕食の支度をしている時に、まだ幼い私の子供がテレビを見ていたのだけど、そのテレビがおかしいの。だって画面には切り株とその周りにある草原しか映っていないんだもの。
時間が経っても経ってもその画面は動かないし音もでないの。
またちょっと目を離していると、子供が嬉しそうにきゃっきゃきゃっきゃ言っていたから見に言ったんだけど…驚愕したわ。
だって子供がテレビの画面の中に腰あたりまで入っていたんだもの。
私は急いで子供の足を引っ張ったのだけれど、何故か全然抜けないの…。 寧ろどんどん画面に吸い込まれて、とうとう両太ももしかこちら側にない状態になったの。
私はふと思ったわ。電源を切ればいいんだって。
そして電源を切ったの。
プチンと切れたわよ。でも、そしたらどうなったと思う?
ゴトッて音がしたかと思うと、子供の太ももより下だけがテレビ画面からずり落ちてきたのよ。
その後、テレビの中にもどこにも、太ももより上の子供の姿が見つからなかったとさ。ウホッ」
え…えぇぇええー…;
何そのはなし…
もうテレビ見れねーよ
子供どこ行っちゃったんだよぉお!!!?;
落ち着け…落ち着け…
はっ!…ゴリ子と目があった…;
「ウホッホホホ。中島くんは今頃どうしてるかしらね」
なっ…や、やはり中島はゴリ子によって…!?;
いやぁあ
「磯野。」
『あ…か、神…』
「…魔王なんでしょ?しっかり破滅させなよ。それとも中島くんがいないと行動できないの?魔王ってのは。」
…なんだと?
この俺が、中島ごときがいないと何もできない…だと?
『…くっくっ…見てろ神。戦いはこれからだ!』
「…あっそう。」
神はそう言い行ってしまう。
だが伝わったぜ…
俺、頑張るよ!
…じゃないな。
俺がゴリ子を破滅させてやる!!
ファーファッファッ!!!!
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