小説 マドンナの狂怖! 3 ―――… 俺達がゴリ子を探し始めて約30分 他の学年やクラスは授業中のためか、辺りはシンと静まり返っていた。 「いないねぇゴリ子ちゃん…て、アレ?」 『んー…どうした?』 中島は薄暗い廊下を、目を凝らしてみる 『なっなっなっ、何だよバカモンめ!;そ、そんなんで俺がビビるとおもっ思ったら大間違って…バカモンめ!;』 「いやぁ…何か笑い声的なのが聞こえた気がしてぇ…;」 『バ…バルッテルーサ!!!?;』 「何て言ってんのさぁ?;」 俺を置いて中島はスタスタと歩いていく その先には“図書室”があるはずだ。 『え、だって電気ついてないよ?本なんかこんな暗いとこで読まないでしょ?ねぇ…やめようよ?中島が怖がってるよ?』 「中島は俺だよぉ!磯野怖いんならここで待ってていいよぉ?」 『…怖いのは中島だ!じゃない、怖がってるのは中島だろ?足…震えてんぜ?』 「お前がなぁ。因みに全身震えてるぞぉ。」 ふっ、俺としたことが…。 これが武者震いってやつか。 「行こうかぁ」 『お…おう;』 俺達は廊下を歩き、図書室の前までやってきた 「…おかしいなぁ…」 『ななな何が』 「だってまだ朝だよぉ?こんなに暗いはずないじゃんかぁ」 『スッパーンチャロメット!!;』 「何て!?;」 中島が図書室の扉をあけると、何故か室内は真っ暗だった。 あ、因みに俺が開けても勿論よかったんだよ? むしろ開けたかったよ? でも中島がさ〜、どうしてもって言うから〜 「おい口に出しちゃってるぞぉ。てか誰に向かって言ってるんだよそれぇ?;」 『…それより、何でこんな暗いんだ?電気電気…』 ――パチッ 図書室の電気のスイッチを押すと、呆気なく室内は明かりに包まれた 全ての窓には何故か、黒いカーテンが閉められていた。 「何でカーテン閉めてあったのかなぁ…」 『……』 俺達がその場に留まっていると、何やらブツブツと呟く声が聞こえる… 「テーブルの方かなぁ…?行ってみようかぁ」 高く並んだ本棚の向こうにテーブルはある 何故だかそこから、不穏な空気が流れ出ている気がした。 [*前へ][次へ#] [戻る] |