小説
神の憂鬱! 20
ー月曜日ー
朝、俺と中島が学校について最初に目にした光景…
神がスマイルの座っている席の前に仁王立ちしている
うむ、いつも通りの光景だった。
『よぉ、神、スマイルおはよー』
「おはよぉ」
「む。二人ともおはよう!てか…この不良小僧の更生に私は忙しいのだ。ここであまり無駄話しないように!」
か…神の目が燃えている…!!
でもスマイルにとって、その話はあまりしたくないんじゃ…?
一応更生後ということなんだし…
ふとスマイルを見ると、居ずらそうに目を伏せている
『おい、神…。』
「話は後だ磯野!…さてスマイルくん、さっきも話をしたように、相手の気持ちも考えなくちゃ駄目なの。分かる?」
「…。」
(何で…こんな事に…。)
「分かる!?PSPの気持ち!!?それと借りパクされた王子さんのあの切なそうな顔!まるでパグのように悲しそうな顔してたのだよ!?」
「…。」
(ああ…何で僕はPSPでこんなに怒られなきゃいけないんだ…。やばい、返さなきゃ。)
ああ、そうか。
PSPの話か!!!!
神っていちいち訳の分からん奴だぜ!!;
『まぁ神〜、そこまで言えばスマイルも反省してるってー!見ろよこの雨にぬられてトボトボ歩いているような…人の表情』
「…。」
(他にいい表現なかったの!?;)
「あ、ホントだ。」
「…。」
(え、マジすか!!?)
「スマイルくん、タオル貸してあげよっかぁ?」
「…。」
(え、そんなにまずい?今そんなに酷い表情しちゃってるの僕は!?;)
『あっははははは!!まぁ半分ジョークだがな!』
「…。」
(半分かよ!!)
変な事を言ってみても一向にスマイルの表情は変わらない
『なぁスマイル、お前、喋ってよ』
「直球だなぁ。」
「私も喋ってほしいかな。王子さんとの話題も増える」
「…。」
『まぁ何でもいい。とりま一言でも口を開いてくれよ☆』
スマイルは少し悩んでいるようで、俺らの顔を見渡すと小さな声で言った
「いや無理。」
否定の言葉言っちゃったw
『喋った!けど断られた!』
「またフラれたね磯野」
『ああ、かれこれ入学式の次の日からフラれ続けてるぜ☆』
でも少し仲が良くなってると思うのは俺だけ?
なんて思っていると、ホームルームの始まりの鐘がなった
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