小説
神の憂鬱! 18
俺らは準備体操を終え、千本ノックを始めようとしている時だった
「…磯野、中島くん」
なんと、神がやってきたのだ!
よく見ると服装はジャージで、髪を一つに束ねている
『な…何してんだよ神?まさか鬼中島のレッスン受けようなんて馬鹿な考えはしてまいだろうな…』
「…中島くん、今宵は私も一緒に練習させていただけるかな?」
神ー!!!!?;
あわわわわ;
ここに神がいるぞ!!!!あ、いや…名前の神ではなくGODの方の神であって普段俺らといる神の方のことでは……
だー!!!
紛らわしい名前しやがって!誰だ?こんな名前にした奴はぁあ!!!?
「本気か?俺は女だからといって容赦はしないぞ」
「分かってる。」
ぎゃー!!;
男の俺でもキツイのに…神…死ぬなよ!
『…Good Luck.』
「何カッコつけて英語で言ってんのさ」
―――… 今夜の最後の試練…それは、鬼中島の豪速球をホームランで打つこと。
俺は何度か経験があるが…これは本当にキツイ
神もよくここまでついてこれたな…俺が格好よくホームランを決めて終わらせてやるぜ☆
「10球交代だ。もちろん今日中にホームランが打てなければ翌日も延長してやるぞ!」
『「ぅおおおっす!」』
それを始める前に、少しだけ水分補給のための休憩が与えられた
『…何でわざわざ自分から中島に頼みに来たんだ?』
「…。」
沈黙。
俺は答える気がないのかと思い、その場を立ち去ろうとした時だった。
「…どうして今日嘘ついたの?」
『嘘…?』
「王子さんに時間を伝え間違えたのは自分達だ…なんて」
ああ、アレか。
『何で嘘だなんて…』
「バーカ。それぐらい分かる。私の家で王子さんに会った時に“初めまして”って言ってたし。それにお姉ちゃんのバカ…天然さ加減だって分かってる」
バカって言ったよね?バカって言ったよね??
「…ま、いいや」
神はそう言うと、1人スタスタと行ってしまった
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