小説
金欠病到来! 3
『そういえば中島ってさ、何のバイトしてんの?』
「えぇ?どうしたんだぁ急にぃ!」
『いや、な…俺もそろそろバイト始めよっかなーってさ!』
金欠来るのとか嫌だし!
それにお金を貯めて、魔王中島を倒すために強い武器を買わないといけないだろうしな!うん!!
「うーん…どういう系がいいのぉ?」
『どういう系…?』
「例えば接客業とかぁ、飲食系とかぁ、野球系とかさぁ!」
野球系てなんだよ。
『そうだなぁ……例えば、このレストランとか良い感じだよな!』
「確かにねぇ!」
にこやかな中島は「でも」と付け加える。
「もし磯野がここで働くならぁ、レイちゃんのために俺はお前を排除しなくちゃならなくなるよぉ」
『え?俺もお前から見たらゴミだったの??』
最高に傷付く真実を知ってしまった。
しかも中島は最後までいつもののんびり口調で「嘘だよぉ」とは言ってくれなかった。
『まぁ飲食業は腹が減りそうだよな…』
「心配点そこかよぉ」
『あ、本屋とかもいいな。』
「お腹空いた時にお腹鳴った音が響きそうだなぁ…」
『……………。』
盲点だった!!!!
『ダメだ!俺にはもう働くという選択肢は選べねぇ!!!!』
「諦めるの早いなぁ!;」
『いやでも待てよ…。よくよく考えれば俺はきちんと働いているな!!今では自宅警備員と母にすら頼られるべき存在なのだぞ!』
「それニートだよ。」
『因みにちゃんとした会社だ。NEET警備会社という。』
「それニートだよ!;」
……ふっ……。
働くって大変なんだな…。
でも俺もそろそろ考え出さなきゃマジで。
そんでもって貯まったお金で武器買って、更に余ったお金で城でも建てるか。俺の心の器が収まるくらいでかいのをな!!
………あれ?そういえば中島は結局、どんなバイトをしているんだろうな…。
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